筆者の子どもころの記憶など(町内と隣接地域)を思いつくままに書いているので時代は前後しますが、主に72年~62年前位(昭和24年~34年)のことです。

三話 富士山の絶景 70年~65年ほど昔
ビルやマンションからは今でも眺望できる富士山、でも地上から富士山が見える場所はメッタないでしょう。それが東京医療センタ-交差点から見える富士山。
こんな風景持ってる町会は都内にあまりないはず。
70年ほど昔の冬は今より気温がずっと低く、交差点から見る富士山は今と違って銀杏並木も左右のマンションそして中央の歩道橋・道路標識など周りに遮る物もなく、丹沢山塊の上に今の何割も大きな雄大で凛とした雪山の姿を現していた。
駒沢通りは医療センタ-交差点から先は今の半分以下の道幅の道路で、歩道橋手前のゴルフ場跡(荒野?)の中を碑文谷呑川駒沢支流が横切っていて、この川がほぼ目黒・世田谷を分けていた。
交差点の先は舗装は施されてなかったと記憶している。
近年TV・新聞で駒沢公園でのニュ-スが出るたび〈世田谷区の駒沢公園〉と出るが、ご承知のようにメインスタジアムの中央を昔駒沢支流が流れここが区境で、目黒区の縄張りも多いのに〈世田谷区の駒沢公園〉とはあまり気分がよろしくない。

おまけの富士山絶景
246の大坂上から大橋に下る目黒川に向けての坂、玉電の一番前に乗車していると、前方やや右手に大きな富士山がぽっかりと浮かんでいるように望見できた。
子供のころは景色なんて興味なっかたけどここだけは印象に残っていて、玉電に乗るときはいつも先頭に乗車していた。
ここは坂を下る手前右手に中将蕩の工場があり薬草のにおいが濃く漂っていた。
(株)ツムラのことで中将蕩(湯)は本来婦人薬だそうで、それが入浴剤のバスクリンにつながっているらしい。
今でも薬草をふんだんに使用してるのかな、それならヘタな温泉より効果ありそうだけど。

ついでに温泉について一言
みんな大好きな温泉、割合はわからないけれど各地の温泉で循環濾過・加温・加水している宿は多い。
源泉の温度が高く加水して適温にする、あるいは温度が低く多少加温する等はまだしも、主流は源泉の湯量不足を補い且つ湯質保持ため、消毒用塩素を投入し循環し同時に濾過して湯質を保ち、中には源泉はもちろん温泉の給湯配管もなくタンクロ-リ-で源泉から運搬し貯湯、それを循環ろ過・加温・加水している宿もあると聞く。
少ない湯量でのかけ流しでは泉質を維持できないのはよくわかりますが。
ましてやポンプを使わず自噴泉でかけ流しなんて夢のまた夢、めったにない貴重で稀少な温泉です。
以前お邪魔した箱根の温泉など内湯は井戸水・露天風呂は温泉と正直な表示があったのに、3~4年後再訪したら内湯も温泉の表示がされていた。 いったい何なのだろ!
筆者のかけ流し温泉の見分け方は単純に湯舟から湯があふれ出ているのが本物、吐出口から一定量の湯が浴槽に注ぎ込まれているのにちっともあふれないのは循環濾過。
温泉宿って景色・温泉・部屋・食事が4本柱だからそれほどこだわることもないんだけど。
脱線ついでに、世田谷区含む城南地域や川崎・横浜でも深くボ-リングすれば低温の温泉が出るようですが、その場合はコ-ラ色の湯が多いみたいですね。

資料は先人の残したものやネットからも、間違いあったらご指摘そしてご容赦ください。

昭和22年頃の航空写真と現在の地図です、赤丸の位置が「東京医療センター前」交差点です。